2026/03/27 01:37
マヌカハニーを調べていると、ふと浮かぶ疑問があります。
「オーストラリア産の“マヌカ”って、本当に同じものなの?」
さらに、「ティーツリーと同じなのでは?」という声もよく聞かれます。
実はこの2つの疑問、どちらも“名前の混乱”から生まれています。
まず結論から言うと、オーストラリア産のマヌカハニーは、ニュージーランド産と同じく**ギョリュウバイ属(Leptospermum)の植物から採られています。つまり、いわゆるティーツリーオイルの原料として知られるメラレウカ属(Melaleuca)**とは、まったく別の植物です。
ではなぜ混同されるのでしょうか?
その理由は、「ティーツリー(Tea
Tree)」という言葉の曖昧さにあります。もともとこの名前は、ヨーロッパの探検家たちが現地の植物をお茶の代わりに使ったことに由来し、特定の1種類ではなく、似た特徴を持つ複数の植物に対して使われてきました。
ニュージーランドでは、マヌカ(Leptospermum
scoparium)も「ティーツリー」と呼ばれることがあります。一方オーストラリアでは、主にメラレウカ属の植物(特にMelaleuca
alternifolia)がティーツリーとされ、精油として広く知られるようになりました。
つまり——
同じ「ティーツリー」という名前でも、指している植物は国によって異なるのです。
では、オーストラリア産のマヌカはニュージーランド産と同じなのでしょうか?
ここも興味深い点で、オーストラリアに自生するのは同じギョリュウバイ属ではあるものの、種(species)が異なる場合が多いとされています。それでも、抗菌成分として知られるMGO(メチルグリオキサール)を含むなど、似た特性を持つ蜂蜜が存在するため、「マヌカ」として市場に登場しているのです。
この違いこそが、かつて“マヌカ戦争”と呼ばれる論争の背景にもなりました。
単なる蜂蜜の話ではなく、植物の分類、言葉の由来、そしてブランド価値が複雑に絡み合った問題だったのです。
私たちが「マヌカ」と呼ぶその一瓶。
その裏には、自然だけでなく、文化や歴史のストーリーも詰まっています。
名前に惑わされず、その本質を知ること。
それもまた、自然の恵みを楽しむひとつの方法なのかもしれません。
